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DNAメカニクスのマルチスケールモデル

DNAは塩基対スケールから細胞核のスケールまで様々な階層構造を持ち、その物理的性質はゲノムDNAの機能発現にとり本質的に重要である。通常、持続長(~150 bp)以下のスケールにおけるDNAは曲げとねじれを持つ弾性棒としてモデル化され、その変形挙動を定量化する弾性係数は持続長と関係つく。このように弾性係数の正確な値はDNAメカニクスの定量的議論に不可欠であるが、塩基対レベルのミクロなモデルと弾性係数との関係については不明な点も多い。この問題に対し、本研究ではスケール依存性の弾性係数という概念を導入し、同時に異なる自由度間の相関の効果に着目する。これにより、ミクロ〜メソスケールにおけるゲノムDNAの変形挙動や力学応答を記述する一般的な理論的枠組みを構築することを目指す。


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