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A02-1 ヌクレオソーム動態のモダリティ

本計画研究では、ゲノムの構造単位であるヌクレオソームレベルでのクロマチン構造と動態の観点から、ゲノムモダリティを理解することを目的とする。代表者らはこれまでに、熱揺らぎにより生み出されるヌクレオソームのローカルな動きが、転写装置(図左)、コヒーシン(図左)、コンデンシン(図右)などの様々な蛋白質複合体によって束縛されていることを明らかにしてきた。また最近、クロマチンの液滴様性質も示唆されている。これらの知見は、ヌクレオソームのローカルな動きが、細胞のなかのクロマチンの organization を調べるための最もよい指標であり、ゲノムモダリティの理解に直結することを示している。本計画研究では、一分子蛍光イメージング(前島・日比野)、特異的 DNA 配列結合ポリアミド・高速 AFM(杉山)、ゲノムシーケンシング(谷口)を用いて、ヌクレオソームの動きとそのパッキング構造を様々な角度から解析し、ゲノムモダリティの理解を目指す。また領域内研究を通して、関連蛋白質の機能を阻害した細胞やそれらの変異をもつ疾患細胞の解析を行い、間期クロマチン(図左)と分裂期染色体(図右)のorganization、細胞機能・疾患の理解に貢献する。


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