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A02-2 間期ゲノム構造のモダリティ

SMC タンパク質複合体のひとつであるコヒーシンは、リング状のタンパク質複合体で、姉妹染色分体間接着に必須である。一方でコヒーシンは、同じく SMC ファミリーの一員で染色体凝縮に必須であるコンデンシンと同様のループ押出し活性をもっており、この活性に依存して間期クロマチン高次構造を形成すると考えられている。しかしながら、同じ DNA 押出し活性をもつコヒーシンやコンデンシンが、どのようにして接着や染色体凝縮といった異なる機能を発揮できるのか、そのメカニズムは分かっていない。本研究では、1)DNA の物性(硬さ・ねじれ)の情報をコヒーシンがどのように感知して DNA ループを押し出すのか、そのメカニズムを一分子レベルで明らかにし、2)コンデンシンとの本質的な違いを明らかにする。さらに 3)コヒーシンの接着機能とループ放出活性がどのように共存・棲み分けをして間期クロマチンの全体構造が規定されているのかを明らかにすることを目指す。

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